Paris 2014 + 3

2014年に「パリに引っ越しました」(旧ブログタイトル)。3年目の私的メモ。

フランス語上級者におすすめ!速読講座④ 音読・頭の中での音声化をやめる

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ステップ

全体像をお知らせするとこんな感じ。

  1. 速読の効果・感想(速読講座①
  2. 速読の効果測定方法(速読講座②
  3. 視幅を広げる・単語の理解度をあげる速読講座③
  4. 音読・頭の中での音声化をやめる
  5. ブロック読みを習得する
  6. 取捨選択読みを習得する
  7. 新聞&雑誌で訓練する

 

「音声化」 していることに気づく

私は日本語ではあまりやっていなかったので、授業で言われて初めて気づいた。外国語だと身に覚えがありませんか。本を読んでいて、「ん?今読んだところよくわからなかったな」と思い、再び文頭に戻り、今度はゆっくり頭の中で声に出しながら、もしくは、実際につぶやきながら読む、という経験。私は結構あった。今回は、この「音声化(vocalisation/sous-vocalisation)」をやめようという話です。

小学校の国語の授業でやる「音読・朗読」によって、癖になってしまっているという説明があって納得。頭の中で文字を音に変換することが、「スピード制限」となり、速く読むことを妨げてしまうのだ。

 

理解・記憶に『聴覚』は不要

そもそも、文章を理解するために、耳を通すことは必要ない。視覚→聴覚→記憶の回路より、視覚→記憶の回路のほうが速いに決まっている。最初聞いたときには、抵抗があったが、よくよく考えてみると、日本語では、この感覚はよくわかる。頭の中でギアが入って、目の動きだけで文章を追いっている状態。声に出したり、頭の中で音を再現する、というステップはない。音で聞こえないとわからないというのは思い込みなのかもと、とりあえず信じてみることから始めた。

フランス語でも、この状態を目指さないといけないと気づかされた。「読む」ことは、「音読する」ことではない。時々、綺麗に読む(音読する)だけで、読めた気になって、情報としては全然伝わってきていない、ということが起こっていることが、すっと理解できた。「読めた気になっている」だけだったという大きな気づき。

 

「音声化」をやめるコツ

今日から急にできるようになる!というのは難しいと思う。意識して訓練。

一つ目は、文章の理解を損なわず、最も速く読める速度を見つけること。車の運転に例えるなら、安全運転の範囲で、一番速いスピードで走る感じ。危なそうだと思ったら、速度を落とす。文章の意味がわからなくなりそうなら、読むスピードを緩める。柔軟に読むスピードを調整すること。

言い換えると、わからなかった、と思って文頭に戻るような習慣は捨てる。この先に来る内容を予測しながら読み、二度読みはしない!というつもりで読む。

二つ目は、読む単位を「単語」ではなく「フレーズ」と心がける。読むときの最小単位を「単語」にすると、ついつい頭の中で音として再生してしまいがち。これを、「フレーズ」とか「メッセージ」の単位にすると、不思議と音を再生していないことに気づくかもしれない。すごく感覚的な説明だけど、私はこれを心がけて、「音声化」の習慣を減らすようにした。

 

文学作品では「速読」を行わない

当たり前だよ!とすぐに思うことでしょうが、「速読」は、常に行うものではなく、戦略的な読み方として、選択的に行うもの。小説や詩など、文章そのものを楽しむ場合には、適した読み方とは思えない。と、いうかしたくない。文章の響きを楽しみたければ、思う存分声に出して読んでいいのです。

 

ということで、「速読」の訓練は、情報を拾うことが目的のビジネス誌を使っています。文学作品では、気にせずだらだらとフランス語の響きを楽しみながら読んでおります。(というほど、読んでいるわけではないが、それは置いておいて。。)