Paris 2014 + 3

2014年に「パリに引っ越しました」(旧ブログタイトル)。3年目の私的メモ。

パリでの就職活動⑤ 就職活動期間は半年〜1年を覚悟する

長引いていた就職活動がようやく一段落して、満点回答ではないけれどスタート地点が決まったとほっと一息。まだ契約書にもサインしておらず、働き始めてもいないので勇み足ではあるが、ひとまず感想を残しておく。勤務経験については、今後書けるように頑張ります。

 

就職活動には、半年程度は覚悟しておく

私は楽観的なので(というかツメが甘い)、準備が足りなかった可能性は、かなり高い。それでもパリでの就職を考えたとき、最初から自分のスペックとフィットする企業を見極めてアプローチするのは、結構ハードルが高いと思うので、慎重に考えたほうがいい。今、考えているよーと思ったあなた。そこから、もう一段階ギアあげてください。

例えば、私も「日本人としてのプロフィール」を活用して(他業種でも)日系企業に就職するのと、「職務経歴」を活用して現地企業に就職するのと、どちらがベストなのかわからず、全く手探りで始めました。実際に色々な人に会いながら、こういった感触を養っていくしかないので、遠隔地からできる準備は限られていると言わざるを得ません。(結果的には、後者で収まりました)

電話やメールで情報収集できないか、と思われるかもしれませんが、かなり限定的です。電話でメールでリーチできる人って限られているので、あまり実態を正しく理解できないのです。楽観的な意見をもらえば、現地入りしてから苦労するでしょうし、シビアな意見があっても、「でも、行けば何とかなるんじゃないか」と言う希望は、なかなか捨てきれません

ヘッドハンターやツテを辿って企業に直接アプローチしても、現地入りする前は、ビザ取得期間(私の配偶者ビザで3〜4ヶ月)などもあり、具体的なポジションについて話すのは難しいと思います。企業側としては、既に空いているポジションはそんなに待てないので、「ビザ取得できたら教えてね。その時に何かポジションがあればお話しましょう」という対応になります。とすると、突っ込んだ話は、結局現地に入らないとできないということになります。なので、既に他のエントリーで書いているように、ネットワークを広げ、情報収集する時間を3ヶ月〜半年ほどみた方がいいです。

 

採用活動の季節

また、自分の経験とまわりの意見を総合して、採用活動の波について言えば、7月半ば〜8月末までは、採用活動は完全にストップします。これは誰と話しても頷くので常識なのでしょう。履歴書をフィルタリングする人も、面接官となる人も、面接の日程調整する人も、みんなバカンスに行ってしまうので、スゴロクで言う「一回休み」状態。

そして、9月に入ると採用活動は活発化。日本のような「新卒一括採用制度」がないフランスでも、毎年、一定数を新卒から取るような業界は、9月〜10月に採用活動に力を入れるようです。中途採用にはあまり関係ないし、逆に人事の手が回らないという話も聞くが、とにかく候補者と認識してもらうには、その前までに履歴書をばらまき終っていることが必要。9月になって一緒に腰を上げているようだと出遅れている、かも。私は9月はまだ人と会い始めた頃だったので、この時期は具体的は話にならないことが多かった。

さて、あっという間に3ヶ月経ち、12月に入ると、再び「一回休み」になるところも少なくない。年度末で仕事が忙しいという理由とクリスマスのバカンスに行ってしまうという両方の事情で、進みが遅い印象を受けた。

1月になると、新年度でヘッドカウントが明らかになるのか、私は1月に立て続けに面接に呼ばれた。秋にあちこちに声をかけていたときには、タイミングが合わなかったものが、1月になり「ポジションが空いたけどまだ仕事探している?」と声をかけてくれるところが複数あった。ここにきて初めて、地道に人に会って、履歴書をばらまく大事さを改めて実感

こんな調子で、自分がネットワークを広げ、十分にスタンバイ候補者であることを知ってもらう期間と、採用活動の波を考慮すると、半年〜1年を覚悟すべきだと思う。

 

1年以内には、何らかの結論を出す

1年以上の就職活動をしたわけではないので、就職活動を続ける価値のありなしは正直なところわからない。でも常識的に言って1年以上を足踏みに使ってしまうのはもったいないと思う。精神的にもちょっと悶々とする。1年経っても見つからないというのは、明らかに戦略ミスなので、プランBのアクションを取る必要があるということ。

希望に届かなくてもオファーをもらえたら、職務内容、雇用形態、給与水準、勤務地などの中で何を妥協できるのか考えて、納得したうえで、スタートする。スタート地点が決まれば、その後のアクションプランはかなり明確に立てられるはず。もしかしたら、学校に戻るという選択になるかもしれない。私が就職活動を一段落したのは、満点回答を待っても難しいので、という決めの問題であり、就職活動の出来は60〜70点かな。

もちろん、何でもいいから!というのであれば、もっと早く決めることも可能なはず。それは、職務内容、雇用形態、給与水準、勤務地などその他と比べて、期間の優先順位が高いということ。もし他に大事にしたいポイントがあるのなら、半年〜1年は必要と認識したうえで、就職活動することをお勧めする。

 

パリに移住する計画がある人の参考になれば幸いです。