Paris 2014 + 3

2014年に「パリに引っ越しました」(旧ブログタイトル)。3年目の私的メモ。

幸福の経済学者が教える10のレッスン:移民は幸福度が低いって…?

フランスの有名ビジネススクールESSECで教える幸福の経済学者が執筆した『Heureux comme Crésus ?』(『大富豪のように幸せ?』)という本の紹介記事を読みました。古代リディア王クロイソス(Crésus)が、大金持ちあったところから、転じて「大富豪」の意味で使われているらしいですね。

 

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さて、幸福の経済学者が教える10のレッスン 。こんな感じで始まります。

 

1. お金持ちを羨まない。個人がポジティブな気持ちを感じる度合いは、年収750万までで、その後はあまり相関関係はない

2. 給料を比べるなら、(他業界の)友人でなく、将来の指針となる同僚と比べるべき

3. テレビを見るより本を読む

4. …

と、どこかで見たことあるし、あながち間違ってないかもな、と思うようなものが続いていたのですが…

9. …

10. 他国に移住する前にはよく考える

 

とあり、思わず顔を近づけてしまいました。「考える前に移住してしまったのですが!?」と、ひとりで突っ込んでしまった。海外移住すると幸福度が下がるとは一大事、と思って続きを読んでみる。曰く、

学術研究では、「移住者は、その国にもとから住んでいる人よりも幸福度が低くなる」のはよく知られた定説。移民第二世代となっても差は縮まらず、子の世代でも幸福度は低くなる。また、社会階層をのぼっても、変化はない。ドイツでは、収入が高い社会層において、より一層、移民の幸福度が低いという研究結果がある。社会学者によると、同じ生活水準にあっても、移民は差別対象になり、交友関係が狭くなりがちで、幸福度がより低い。

…ちょっと、ちょっと。私は幸せな決断をしたものとばかり思っていたので、びっくりしてしまいました。海外移住者と移民って響き違うけど、なんのことはない。私も移民だしなぁ。これって出身国に関係なくそうなのかな。海外移住した人って、フランスに限らず、「大変だけど楽しい!」って感じの人が多いと思ってたのに。しかも、高所得層でも、幸福度が低い傾向は変わらないというのは気になりますね。

ひとつだけ同意するのは「交友関係が狭くなりがちで」という点。これは確かに努力しないと、陥りがちなワナなので、日本にいるときの2倍のエネルギーを使って、コミニュティを広げないといけない。ちょっと別のエントリーに関連すること書こうと思うので、一旦このへんでやめておきます。

 

ちなみに、10のレッスン、その他に挙げられていたのは、

4. 物質的な快適さにしがみつかない。物を買うことによって感じる幸せは長く続かない

5. 「経験」を大事にする。思い出に残ること、手で触れないもの、夢をかき立てるものにお金を使う。(例)旅行、コンサート、演劇、美食、友人関係の充実

6. 旅行を前もって計画する。準備する間も幸福を感じることができる

7. 寄付をする。同じ金額でも、寄付した金額は稼いだ金額よりも、何倍も価値を感じることができる

8. 働く。失業しているのに比べて、悪条件であっても、働いているほうがプラス

9. 独立する・フリーランスで働く。一般的に自営業者やフリーランスは、サラリーマンよりも収入が下がることが多いにも関わらず、満足度は高くなる

…でした。ま、わからなくないよね。10だけは、いただけませんが。