Paris 2014 + 3

2014年に「パリに引っ越しました」(旧ブログタイトル)。3年目の私的メモ。

フランス語上級者におすすめ!速読講座②

先週、フランス語はもう結構お腹いっぱいやったんだよね、という方向けに速読講座をお勧めしました。今回は、授業のメモの前に私がどのくらい成果をあげたかを公開。

 

 

「速読」をどう計るか

成果は計れないといけませんね。しかも、速く読めても、理解できていなかったら本末転倒。そこで、私が授業で使ったテキストでは、vitesse de lecture pondéré(以下、V.P.)という、「理解度で加重した一時間に読むことのできる文字数」で、自分のレベルや成果の目安にしていました。その式は、以下のとおり。

 

 文字数 × 3600 ÷ 読むのにかかった時間(秒)× 正答率 

 

受講前はぶっちぎり最下位

例えば、一番最初に読んだのは、La Cigaleという蝉に関する文章で4792字(単語ではなく文字数)。これを読み切る時間(秒数)を計り、そのあとに数問、理解度をはかる質問に答えます。かかったのは7分8秒。正答したのは6問中1問。(蝉なんて日本語で読んでもわからんわ!)

 V.P. = 文字数 × 3600 ÷ 読むのにかかった時間(秒)× 正答率 なので、

 4792字 × 3600 ÷ 428 × (1/6)= V.P. 6,717字/時

となります。この時点で、理解度を加味した、私が一時間に読める文字数は6,717字ということ。もう2つほどやり、3回の平均は10,416字/時でした。

平均はLa Cigaleと比べて、良くなっているのからわかるとおり、文章のタイプやトピックによってやや変動するのであくまで目安です。

 

フランス人はというと

ちなみに私は受講者12人のうち、ぶっちぎりの最下位でした。もう悲しいくらいに。7人は所謂普通のフランス人。事務職系からコメディアン、主婦、学生まで色々。あとは、マグレブ出身3人とポーランド人1人。おそらくこの4人は、成人してからフランスに来ているであろうものの、10年超はいそうな雰囲気。また、マグレブ出身の方々は、フランス語は公用語なのでかなり達者。そして、今イチな私。

ある程度教養のありそうな、普段から本や雑誌を読んでいそうな人で30,000〜50,000字/時。学校嫌いだったかなーと思われる人、もしくはモロッコやアルジェリアなど公用語としてフランス語を使ってきた、フランス語で学校教育を受けたであろう人で20,000字/時〜など。

つまり、周回遅れどころではなく、私はぶっちぎりで遅い!わかっていましたけど。。これ、デジャヴで、以前留学していたときにも、ブラジル人勢は、同じロマンス語系なだけあって、読むスピードが格段に違うので悔しい思いをしました。

こうやって、改めて数字で測れるとやる気も出てきますね。

 

受講後、成果はいかに

これが、10回の講座を終えたときどうなったか。最後は、今までよりずっと長い文章2つの平均で成果を計りました。

  • La Vénus d'Ile(短編小説)、61,560字, 正答率20%、48分58秒、V.P. 15,075字/時
  • La Mémoire(記憶に関する読み物)、23,6769字、正答率50%、47分27秒、V.P. 145,902字/時

このふたつは、平均 88,026字/時。なんと8倍も速く(深く?)読めるようになりました。本当かよ?って。思いますよね。授業の目標は、各人が当初の3倍は速く読めるようになること。なので、目標は達成!!

はい、これでまだ平均的な速さになっただけです。その分、日本語で当たり前にできていることが、いかにフランス語ではできていないか。ちょっとしたコツで理解度も読む速度も格段にあがるということが実感できて今後の励みになりました。

 

長くなってしまったので、また授業のメモは次回。