Paris 2014 + 3

2014年に「パリに引っ越しました」(旧ブログタイトル)。3年目の私的メモ。

『記憶と光ー日本の写真(1950ー2000)』展

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なんのキャンペーンなのか、パリのあちこちで日本にまつわる企画展がたくさん開催されている。マレにあるヨーロッパ写真館(Maison Européenne de Photographie、MEP)で行なわれている『記憶と光ー日本の写真(1950ー2000) DNP寄贈コレクション』展に行ってきた。

 

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足を運んでから知ったけれど、これは全て大日本印刷が13年間にわたりMEPに寄贈してきた作品らしい。

DNPによるMEPへの現代日本の写真家の作品の寄贈は、1990年のパリ写真月間に開催された『両次大戦間の日本の写真』『日本の広告写真』というふたつの展覧会への協賛が契機でした。当時まだ開設準備中だったMEPから、日本の現代写真コレクションを設立することについて、DNPに対して支援要請があり、メセナ活動の一環として1994年から13年間にわたり継続的に寄贈してきました。そして、これらの作品は「DNP寄贈コレクション」としてMEPに収蔵されています。現在、フランスで現代日本の写真家による作品をこれほど多数所蔵している文化機関はありません。

(引用元/大日本印刷(DNP)プレスリリース

 

私が名前を挙げられる写真家は多くない。荒木経惟、森山大道、植田正治くらい。

思い返せば、それまで作品を目にしたことも、名前を聞いたこともなかった植田正治の存在は、留学のためにパリに来ていた2008年に、このMEPで植田正治の回顧展が行われたことで知った。砂丘シリーズの世界観は、当時かなり新鮮に感じてとても惹かれた。いつか鳥取砂丘に行ってみたい、と当時も思ったけれど、今もそう思う。鳥取は意外と遠い。

https://www.instagram.com/p/BXgXF-mAt_b/

そのほか、今回展示されているのは、荒木経惟、深瀬昌久、古屋誠一、畠山直哉、HIRO、細江英公、石元泰博、石内都、木村伊兵衛、松江泰治、宮本隆司、森村泰昌、森山大道、奈良原一高、柴田敏雄、杉本博司、田原桂一、土田ヒロミ、東松照明、山崎博。

本屋で見かけていた荒木経惟の写真は、SMやヌードが中心で、きちんと見たことはなかった。実は奥さんがいたことも、彼女が既に亡くなっていることも今回知った。

展示されているのは、奥さんの死を収めた『センチメンタルな旅・冬の旅』あたりが中心。もっと時系列で、彼の作品をたくさん見てみようかなと思った。

他にも何人か気になった写真家あったけれど、また別の機会にじっくり見てみたい。この企画展、8月27日で終わってしまうので、まだパリにいる方はぜひ。