パリに引っ越しました。

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フランスの公営住宅の誕生

先日は、ジョルジュ・オスマン知事によるパリの都市改造計画(1850〜1870年代)によって、現在まで続くパリの原型が出来あがったということを、三周遅れくらいで知りましたが、その後の1880〜1915年頃は、公営住宅の誕生によって特徴づけられるらしい。

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File:PARIS Panorama de la Porte Clignacourt vers STO.JPG - Wikimedia Commons

 

19世紀には、まだまだ非衛生的で不良住宅が多かったパリ。水道やガスが全ての階に行き渡っているのは例外的なケースに留まっていた。1894年以降、政府は、良質な低賃住宅の供給を後押しを図ったものの、HBM(Habitations à bon marché, 低家賃住宅, HLMの前身)の建設は7年間で1360戸のみに留まった。というのも、金融機関や富裕層などの投資家は、

① 低所得者層の入居者から確実に家賃を徴収する規制が確立されていなかった

② 公営住宅の建設は人口2万人以上の都市に制約された

③ 家賃収入に43%の税金が課せられた(!)

などの理由により、食指が動かなかったようです。私だって嫌だわ…。ちなみに、この当時人気があったのは、ロシア帝政の国債らしい。

1860年の1年間、パリ都市改造計画のイニシアチブによって建設された住宅が14300戸。一方で、1872年から1908年までの36年間で建設されたのは、その15%(16510戸)のみ。フランスの公営住宅は、この時代に始まったものの、良質な低家賃住宅の供給拡大という意味では、いまいちな滑り出しだわけですね。

今日のフランスでは、人口1000人あたり69戸の公営住宅が供給されているそうです。デンマークが1000人あたり102戸、イギリスが同85戸、ドイツで同27戸。各国で住宅政策はだいぶ異なりそうですね。